ローリングあざらし撲殺活動記録

その軌跡。議事録。文章置き場。その他なんでも。

2023.3/4(土) ハムレット会前夜⑤ハムレットのあらすじリトライ

ハムレットを読んだ後、記憶だけを頼りにあらすじを書いてみる。

 

1幕

とても寒い夜。歩哨をしていたフランシスコの元へ、バーナードとマーセラス、ホレイショーが現れる。見張りを交代した3人は、先王ハムレットの亡霊が現れるという話をホレイショーにする。すると亡霊が現れ、ホレイショーが話しかけるが、亡霊は何も言わずに去っていく。

翌朝一堂が集まった広間で、クローディアスが演説をしている。悲劇を乗り越えて皆仲良くしよう。フォーティーンブラスが攻めてくるので使者を送って戦争を止めよう。話が終わって、雑談パーティタイムになり、大臣の息子レアティーズがやってきたので、仲良く歓談。レアティーズはフランスへ帰りたいという。

雑談パーティータイムに馴染めないハムレット。王様に話を振られても、適当な返事。留学先のドイツの大学へ帰りたいと溢す。そこに学友ホレイショーが現れる。一気にテンションが上がる。

ホレイショーから亡霊の話を聞いたハムレットはすごく興奮する。今夜みんなで、見張りの場所に集合な、ぜったい秘密だから! という。

その夜。

レアティーズの父、ポローニアスは娘であるオフィーリアに、ハムレットと仲良くなるなと諭す。しかしハムレットは私を愛してる。(わたしはハムレットを愛しているとは言わない)というオフィーリア。その言葉を鼻で笑い。男のそう言う言葉は信用できない。ましてや相手は王族で、結婚相手を自分で選んだりはできないと説く。結局オフィーリアは父の言葉に従う約束をする。

一方その頃、昨晩亡霊が出てきたところへハムレットを案内するホレイショーとマーセラス。

案の定亡霊が現れ、ハムレットに自分が死んだ王であることと、その死に方ゆえに煉獄の苦しみを味わっていること、自分を殺したのは弟であること、妻は今、弟と不浄な関係にあることなどをハムレットに告げる。

亡霊は朝日共に去る。

ハムレットはホレイショーとマーセラスに今夜見たことは秘密にすること、これから自分の様子がおかしくなっても、何か事情を知っているようなことは言わないように誓わせる。

誓いせよ、と亡霊の声が地下から聞こえてくる。

 

幾日かして、フランスへ旅立つ前のレアティーズがオフィーリアに、ハムレットと仲よくなりすぎないように、父同様の説教をしている。そこにポローニアスが現れ、船が来たことを伝える。そしてレアティーズに向こうでの生活の心得などを得得と説教し、送別する。レアティーズが去った後、ポローニアスが、ハムレットとは今どうなっているかオフィーリアに訊くと、最近、夜中に靴下が踝までずり落ちた尋常ではない様子のハムレットが現れ、手を握ったまま、無言で長いことを顔を見つめ、目線を逸らさないまま、後ろ歩きで去っていった、という怖い話をする。ポローニアスは「ハムレットがこの頃おかしいのは、恋のせいだ!しかも俺の娘!」と気づき「王様に報告しないと、俺の娘のことだし、怒られるかもしれないけど、言わない方がのちのち不味そう」と思う。

 

2幕

翌日の大広間、使者が帰ってきて、クローディアスにノルウェー王から色良い返事をもらったことを告げる。先王の息子フォーティーンブラスは、現王である叔父の説得により、デンマーク侵攻を諦め、ポーランドを攻めることにした。ついてはデンマークを行軍する許可が欲しいとのこと。喜ぶクローディアス。今夜は宴だ。

ポローニアスはハムレットの狂気の原因がわかりました。と王に伝える。王と王妃を前に、オフィーリアを連れて、事情を説明するポローニアス。「あの子の憂鬱の原因は先王の死と私の結婚が早すぎたためだと思うのだけど」と懐疑的なガートルード。それでは、オフィーリアとハムレットが一緒にいるところをみんなで物陰から見て、事実を確かめよう。というポローニアス。まんまとハムレットが通りかかり、皆物陰に隠れる。

 

生きるべきか死ぬべきか悩んでいるハムレット。そこにばったり出会うオフィーリア。初めははにかむハムレットだが、オフィーリアが贈り物を返したい、あなたが変わってしまった以上、これを前のように大切にすることはできない、と伝える。その文言のうちに、父親たちの差金のようなものが感じられたハムレットはブチギレ、お前のことなんて一度も愛したことはなかった、デンマークは狂ってる、結婚なんてするやつはみんな馬鹿だ、もうしちゃったやつは一組を残して許してやるけれど、これからは誰も結婚なんかするな。そしてお前は尼寺へ行け、うるさい、行け! 今すぐ尼寺へ行け! と言って去る。

ショックを受け、昔のハムレットはどこへいってしまったの? と泣くオフィーリア。

影から見ていたクローディアスは「これは恋故の態度じゃ無い。あいつは狂ってないけど、何か危険なことを考えている」と思う。

 

ローゼンクランツとギルデンスタンがハムレットを呼び止める。差し障りのない会話のなかで、ハムレットの憂鬱の原因を探ろうとするが、ハムレットは次々と話題を変えて煙に巻く、デンマークは牢獄だ。この世は牢獄。何しても楽しくない。人間を見ても楽しくない。何を笑ってる? 女は別と思っているだろう? 「いえ違うんです、笑ったのは。今エルノシア(王都)に旅芝居の一座が来ているんですけど、人間を見ても面白くないなら、あいつらはさぞかし困るだろうなぁと思って」

え、芝居? いいじゃん。どこにいるの。呼んでくれよ。今夜やってもらおうよ。というハムレット。ローゼンクランツとギルデンスタンは去る。

そこへポローニアスに先導された旅芝居の一座が城へやってくる、役者たちと顔見知りのハムレットは気安く話しかける。お気に入りの芝居をやってもらう。セリフが長すぎて辛いというポローニアスに、お前は下ネタがないと寝ちゃうもんな。というハムレット。「そうだ、ゴンザーゴ殺しはできる?」今晩はあれをやってくれ、おれが10行かそこらセリフを足すから、それを入れてくれ。と伝えるハムレット

ポローニアスと役者が去り、一人になったハムレットは、さっき見た芝居の役者の本気っぷりに、嘘のことでもあんなに一生懸命やっていたのに、おれと同じ立場だったら、あいつはどんだけ一生懸命やるだろう。復讐せねば。でもそのために真偽を確かめたい。そうだ、芝居を使おう。芝居を見て、罪を告白した男の例もある。もしクローディアスが何も反応せぬようだったら、亡霊は悪魔の手先でおれを騙そうとしていたのだ。芝居だ。芝居次第だ。

 

3幕

ローゼンクランツとギルデンスタンは嘘を交えながらクローディアスに報告をする。「だいぶ僕達に心を許してる感じはしたのですが、結局よくわからなかったっす。でも旅芝居の話ししたら、めっちゃ食いついてきまして『芝居!? 全然興味ある! 早速今晩宮廷でやってもらうから!』って。王様やお妃様にも見てもらいたいって言ってましたよ」

「でかした! あの子がそういう娯楽に気を向け始めたというのは吉報だ。僕もガートルードも、もちろん観させてもらうよ。ハムレットに伝えといて」というクローディアス。

ハムレットは座頭にもっと自然に演技をするように伝えている。十分に心得ているという座頭に対して「劇場一杯の素人のウケじゃなくて一人の見巧者の批評をこそ恐れよ」とこんこんと説きつけるハムレット。むかしなにかあったのだろうか? 座頭にとっては地獄のような時間がひとくさり終わった頃、そこにホレイショーが通りかかる。「ホレイショー! ちょっと来て!」ハムレットは一通りホレイショーにずっと思ってた気持ち(君には欲がない。欲望に振り回されない君は泰然としている。与えられたものを喜んで生きている。いいなぁ君みたいな人間は。)を伝え、その上で、ホレイショーに観劇中のクローディアスの表情をチェックするようにお願いする。「わかりました。もし何か一つでも見落としたら、この首も落としてください」と快諾するホレイショー。そこにクローディアスたちが到着する。「し、来たよ、僕はこれからまたキチ●イの真似をしなくっちゃ!」

王、王妃に、オフィーリア、ポローニアス、お付きのものたち、と皆揃ったところで芝居が始まる。王妃が自分の隣に座るようにいうと「もっと強い磁石がこっちに」と言ってオフィーリアのそばに座るハムレット。オフィーリアに度々ちょっかいをかけ「君の股ぐらに俺を入れてくれ、いーや、ただの膝枕のことだよ、いったいなにを考えてたんだい? うひひ……」というような、まじでけっこうキツいセクハラをかますハムレット

芝居は黙劇(無言劇)から始まる。王と王妃が仲睦まじく現れ、野外で昼寝を始めた王の元に、毒を持った男が現れ、王を殺す。王を殺した男は王妃に求愛し、はじめは断っていた王妃もやがては受け入れ、二人は結婚する、というあらすじ。

続いて黙劇の筋をなぞるように、セリフ付きの本編が始まる。やたらと劇中の王への変わらぬ愛を誓う劇中の王妃についてハムレットがガートルードに意見を聞くと「どうもあの王妃はやたらと誓い過ぎに見えるわ」という一コマなどを挟みつつ、いよいよ毒殺の場面になる。「これ、ほんとに問題ないやつなんだよなぁ?」と解説を求められたハムレットは「これは『ゴンザーゴ殺し』という話で、イタリアで実際にあった、豪族の兄殺しの事件を元にした芝居です。おぞましい内容ですけど、僕たち罪のないものにとっては何の問題もないですよね」「芝居をやめろ! 芝居は中止だ!」とボローニアスが芝居を止め、クローディアスは退出する。ガートルードは「ハムレット、あんた後であたしのところに来なさい」と告げる。

「見たかホレイショー!」「しかと!」「絶対やってるよね!」「やってます!」「うふふ、俺没落したら役者でいけると思わない?」「二流のね」「なんだと、こいつぅ」とイチャイチャするハムレットとホレイショー。

一方クローディアスはブチギレている。「あいつはヤバい。早く何とかしないと」「まあまあ、とりあえず、今夜のことはガートルード様ががつんと言ってくれますよ。」「がつん! ……と、いいます」「でも危なくないか?」「わたしもカーテンの裏から見てるんで。なんかあったらすぐ飛び出しますんで。任せてください。」

「心を鬼にするんだハムレット。でもやり過ぎちゃいけない。そういう攻撃性は、悲惨な結果を生むことを、僕は知っているんだ。なんか昔そういう話を聞いたことがある、あ、母上!」

ハムレット! あなたはひどいわ。お父さんになんてことするの!」

「母上! あなたはひどいです。父上になんてことをするんです!」

「なにをいってるの?」

「なにをいってるんです?」

「ふざけないで」

「ふざけないでください。」

「なめんなよ!」

「そっちこそなめんな! お父さんが死んですぐ、違う男のちんこをなめてんじゃねぇーよ!」

「うぅ、(それを言われるとちょっと痛い)」

「なんであんな神様みたいな人の愛を一身に受けてたのに、あんな半魚人以下の珍獣と一緒に寝てるんだ。恥ずかしくないのか! 天使の寵愛の巣に飽きて、自ら地獄の底へ降りてうじ虫這い回る悪魔の寝床を求める欲望モンスターの話知ってる? あなたまじで今そんな感じですよ?」

猛烈に説教するハムレット。そのやばい感じに「すわ一大事」とカーテンから飛び出そうとしたポローニアスに、即気づいたハムレットは剣を抜き「曲者め、死ね!」とカーテンごと串刺しにする。ポローニアス死す。

「なんてことするの!」

「わりぃ、わりぃ、こいつの主人かと思ったんだ。でも教訓だな。どこへでもウロチョロして首突っ込むと、最後はこういうことになるんだ。それにしてもなんてことしてくれたのは、そっちの方だよ、大体、健全な男女、健全な夫婦ってもんは……」と構わず説教を続けるハムレット

すると、普段着姿のハムレット(父)の亡霊が現れ「あんまり追い詰めるな。女は弱いから。優しくしてやれ」という。

亡霊はハムレットにしか見えず、「どうしたのお前、何を見てるの?」というガートルードに、「なんで見えないんだ! あそこに父さんがいるだろう!」と激昂するハムレット。「……」「僕は狂っちゃいない! 狂ってるやつがこんなに理路整然と話しできますか? できませんよね、だから僕は狂ってないんです。」「……」「狂っていないんだ…!」

だんだん二人して、しょぼんとしてくるする「いいよいいよ、忘れなよ…いまおれが言ったこと、全部忘れていいよ、あの豚丼の寝床に行って、臭いキスされて、頬つままれて、かわいいかわいい言われてきなよ。俺が狂ってないこともさ。告げ口してきなよ」

「あたしの息があるうちは、そんなことしません」

しんみりする二人。

「このじいさんも、生きてる時は騒々しくて、どーしようもない軽いやつだったけど、こうして死んでみると、なかなか威厳があるな。悪いことしたと思ってるよ。あんたの主人と、間違えたんだ。」

「どうするの?」

「ちょっと片付けてきます。おやすみなさい。」

と、ポローニアスの足首を掴み、退場するハムレット

 

4幕

従者たちとローゼンクランツとギルデンスタンを引き連れたクローディアス。ただならぬ様子で帰ってきたガートルードに事情を聞く。

「どうだった?」

「なんていうか、もう完全に狂ってしまって、鼠が、鼠がぁー、って剣を抜いてね、そこらへんにぶんぶん振り回してたら、すっぽぬけてね、それが運悪く、折悪しく、カーテンの裏にいたね、ポローニアスに当たってね」

「えー! 嘘。それ大丈夫だったの?」

「死にました」

「えー!」

「いやでも、すごく反省してて、、、ほんとに悪いことしたなぁ、って、いや、完全に狂ってるんだけど、基本はいい子っていうか、斑(まだら)っていうか、あの、金の鉱脈が、たまに、きらめく理性っていうか、もともとのね、あの子の地の部分が、」

「そんなこと言ってる場合じゃない! それ私が行ってたら、私が殺されてただろ。それでどうしたんだ?」

「死体、を、引きずって、どこかへ行きました」

「どこへ!?」

「さあ?」

「おい、お前ら、ハムレットを見つけてこい!」

「はい!」「はい!」

ハムレットを探しに行こうとする2人。

すぐ見つかる、というか、そこにいる。

クローディアスは問う「やあ、ハムレットくん。ポローニアスはどこにやったんだい?」

「ポローニアスは晩ごはんです」

「何を食べてるんだろうねぇ。」

「いや食べてるんじゃなくて、食べられてるんですよ、うじ虫にね。」

「ポローニアスの死体をどこへやった?」

「さあ、ご自身で探しにいけばいいんじゃないですか? 天国へ行って見つからなかったらもう一つの方にいますよ。……一月くらい探して見つからなかったら、階段の辺りを探してみれば?」

「おい、階段だ、探してこい」

適当な従者に探させるクローディアス。

「なんてことをしてくれたんだ。このままではお前の身が危ない。今すぐ、イギリスへ行け。」

大人しく従うそぶりを見せ、ハムレット退場する。

ローゼンクランツとギルデンスタンにハムレットとともにイギリスへ行き、イギリス王へ親書を渡すように命じるクローディアス。親書には、ハムレットを殺すように書いてある。

「あの男が生きている限り、もはや私に幸福はないのだ」

 

船へ向かうハムレットは、フォーティンブラス王の行軍を目撃する。

 

(以下途中)

 

 

おおまかな修正点

 

(ハムレットの学友であるローゼンクランツとギルデンスタンに、ハムレットの様子を伺うように命じるクローディアス、そこにポローニアスがやってきて、ハムレット憂鬱の原因を見つけたという。クローディアスが問うとポローニアスは、ノルウェー王へ送った使者たちが戻ってきたから、メインディッシュはその報告で、自分の報告はデザートとして扱ってという)

翌日の大広間、使者が帰ってきて、クローディアスにノルウェー王から色良い返事をもらったことを告げる。先王の息子フォーティーンブラスは、現王である叔父の説得により、デンマーク侵攻を諦め、ポーランドを攻めることにした。ついてはデンマークを行軍する許可が欲しいとのこと。喜ぶクローディアス。今夜は宴だ。

 

 

(以下の尼寺の場面が入るのは、3幕。)

ローゼンクランツとギルデンスタンは嘘を交えながらクローディアスに報告をする。「色々僕達に心を許してる感じはしたのですが、結局よくわからなかったっす。でも旅芝居の話ししたら、めっちゃ食いついてきまして、芝居興味あるし、早速今晩宮廷でやらせるから、王様やお妃様にも見てもらいたいって言ってましたよ!」

「でかした! あの子がそういう娯楽に気を向け始めたというのは吉報だ。僕達夫婦も、もちろん観させてもらうよ。ハムレットに伝えといて」というクローディアス。

生きるべきか死ぬべきか悩んでいるハムレット。そこにばったり出会うオフィーリア。初めははにかむハムレットだが、オフィーリアが贈り物を返したい、あなたが変わってしまった以上、これを前のように大切にすることはできない、と伝える。その文言のうちに、父親たちの差金のようなものが感じられたハムレットはブチギレ、お前のことなんて一度も愛したことはなかった、デンマークは狂ってる、結婚なんてするやつはみんな馬鹿だ、もうしちゃったやつは一組を残して許してやるけれど、これからは誰も結婚なんかするな。そしてお前は尼寺へ行け、うるさい、行け! 今すぐ尼寺へ行け! と言って去る。

ショックを受け、昔のハムレットはどこへいってしまったの? と泣くオフィーリア。

影から見ていたクローディアスは「これは恋故の態度じゃ無い。あいつは狂ってないけど、何か危険なことを考えている」と思う。

(という順番。上のあらすじでこのシーンが入っていた場所にはポローニアスとハムレットの会話が挟まる。)

 

ローゼンクランツとギルデンスタンとハムレットの会話をことごとく覚えていない。

 

 

集英社文庫ハムレット』に記載されている相関図が面白い。ぼくの私見では決してこんな芝居ではない。



 

(メモ)

寒さの描写が突出している新ハムレット

マーセラスのフェードアウト。

フォーティーンブラス(子)は先王の息子で、現王は叔父ハムレットと全く近似している。